音楽の「ドラマとしてのオペラ」が「ドラマとしての器楽曲」に変わったのは18世紀初頭。(ドラマとしてのオペラ・カーマン)それはオペラ時代、いわゆるバロック時代の終焉を意味している。
音楽を歌曲から器楽曲の優勢に導いたのは「ソナタ形式」、カーマンは音楽の持つ連続性が器楽曲においても劇的に展開されていくことをバロックの「建築的な」様式と対比し「ソナタ形式」は「劇的な」様式であり、説明的というよりむしろ機能的であるような展開の方法が用いられた、としている。
諸芸術におけるバロックから古典主義への移行は修辞学的虚構から、機能主義的現実へ、あるいは言葉の持つ意味の世界から、抽象的記号的言語世界への変容と読み取って良いのかもしれない。
と強引に置き換えてしまうと、建築を含め諸芸術の近代は解釈学の時代だ。アリストテレスの詩学におけるミメーシスが無視され、存在論、現象学、精神分析学、歴史学が音楽と建築を解体していく。
ps.
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