日本に、学校という制度が取り入れられた明治時代、その建築を作る上で指導的役割を果たしたのはミッションスクール、ヨーロッパの中世の教会のようなイメージです。
そして「蔦のからまるチャペル」が定番化し、どちらかという重々しい建築が大学のキャンパスを構成してきた。
1992年に完成した慶應義塾湘南藤沢キャンパスは、従来のキャンパスデザインの流れと全く異なる意図で作られている。
ここでは配列も形態も、すべてが自由に、軽やかであるようにと考えらた。
今にも飛びたつ飛行機の翼のような屋根、景観を緩やかな円弧で切りとるアルミのパンチングメタル。
軽やかで、ダイナミックに。
それは最新の学問を追求する場の躍動感そのものを創り出している。