2017年2月21日火曜日

英語の方が“style”だからね

今、世界中で一番話されている言語は何か、というネット記事を読んだ。一番はなんと中国語。なるほどな、そうかもしれないな、と感じつつさらに読み進めると、二番目は当然英語だろう、と思ったら、スペイン語だった。各々を母語としている人口統計によると、驚くなかれ中国語はなんと12億、スぺイン語が4億で、次の英語が3億だ。

そんな記事を読みながら、昨年、Everenoteにキープしておいた「欧州の言語」を思い出した。デュトゥルトル氏はイギリスが抜けつつあるEUだが、そこでの言語は英語であり、歴史的ヨーロッパ特有の多言語主義は一掃されたと書いている。グーグルやヤフー等に浸かりきった我々も、いまやフラットな日常生活。60年代から始まったと言われる情報時代は、かの国のレーガン・ブッシュ・トランプに呼応して、リベラルでインダストリーだったモダニズムから、グーローバルで経済実用主義的なポピュリズム、ポストモダンへと変容した。

確かに、ルモンド・ディプロティークの記事の冒頭にある「英語の方が“style”だからね」は巧みに、我々のポストモダンを言い当てている。

以下は「欧州の言語」から抜粋

by ブノワ・デュトゥルトル

from ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版2016年6月号

“style”という言葉は「流行の(branché)」、「世の中の事情に通じた(dans le coup)」、「今日の(d’aujourd’hui)」を表現している。英語は単なる言語ではなく、世の中の変化や未来を示す印であり、どんな概念にも現代的な特徴を加える。

欧州のリーダーたちは経済概念や衛生・安全に関する諸ルール、規制緩和と民営化の目標、2本の線が引かれた通貨マーク、そして今やその言語までも米国から輸入した後、躊躇うことなく同じ外交・軍事路線に賛同していた。そしてあやふやだった欧州の防衛計画は、こうした路線へと置き換えられた。

この数年間、偽りの実用主義によってその使用が義務とされた英語のために、EUの多言語主義は一掃された。20世紀中頃に社会全体で始まったこの変動は、インターネットの影響のもとで驚くべき加速を見せている。グーグル、フェイスブック、ヤフー、ツイッター、そして米国で生まれた他の沢山のコミュニケーション・ツールは、それらの原産国のスキーマによってモデリング「英語の方が“style”だからね」。我々は日々、インターネットを通じて少しは飛び込んでくる英語に直面するだけではなく、米国的な思考をするようにも促されている。

EUは創設国の言語(フランス語やドイツ語、イタリア語……)を見捨て、その機構を長い間特徴付けていた多言語主義の原則を諦めながら、加盟国の中でも最も遠く離れた国の言語に頼っている。それはすなわち英国だ。つま先立ちの状態であるこのEU加盟国は、間もなくそこから離脱するかも知れないが、そうなれば英語というこの素晴らしい特権に訴える理由はなくなるのだ。

http://www.diplo.jp/articles16/1606-2languedelEurope.html

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