2016年11月16日水曜日

インフェルノ

ドラマは中世末期、黒死病で市民の半数を失ったフィレンツェから始まる。
そこはダンテが生まれ、恋人ベアトリーチェと出会い、別れ、加えて権力争いに敗れ追放された街。
ダンテは若くして他界したベアトリーチェに導かれる神曲を書くが、その地獄巡りの地図を絵画にしたのは15世紀のボッティチェリ。
そして現代、その絵画に仕込まれた暗号とダンテのデスマスクに導かれ、ラグドン先生はヴェネツィアに赴く。
終盤はヴェネツィアのドージェ・ダンドーロの眠るイスタンブール。
ラングドン先生は今回もヨーロッパの歴史的名所を走り回り、謎多きサスペンスにチャレンジする。

ダン・ブラウンの映画化の魅力は都市と建築と絵画、しかし、今回はラングドン先生が神曲のダンテに置き換えられているところが最大のポイント。
彼の地獄巡りの導者となるウェルギリウスは誰なのか。
さらにダンテの恋人ベアトリーチェに例えられる現代版神曲の導き手は誰なのか。
ダンテいやラングドン先生を導くウェルギリウスとベアトリーチェは映画では誰に置き換えられたか。
このあたりが最大の見せ場だが、映画を最後まで丹念に観なければ解らない。
この二人のミステリアスな存在が、前二作を超えインフェルノをこよなく魅力あるものにしている。