2016年1月16日土曜日

もしも建物が話せたら

映画を観ながら学生時代の「建築を愛しなさい」を思い出していた。 イタリアの建築家ジオ・ポンティが書いた名著だ。 建築は決して視覚的遊戯の産物ではない。 それは風景や歴史、ライフスタイルやパフォーマンスとともにある多彩なアートであるということ。 今日の映画はそんな建築の世界を6人の映画監督がそれぞれ一つずつ、20世紀の建築をリポートしている。 特に面白かったのは「オスロ・オペラハウス」。 建築は単にオペラの為の場ではなく、歌手に、ダンサー、観客や劇場支配人、掃除人等々、オペラハウスに関わる様々な人々のパフォーマンスの舞台となっている。 映画を観る我々は街中の対岸から、湾岸に建つオペラハウスを真っ白な雪の中、夜空に輝く夢のような世界として体験する。 つまり映画監督マルグレート・オリンは、建築家スノベッタは「オスロの都市全体」を一つのオペラ劇場(世界劇場)としてデザインした、と語っているのだ。