2012年12月20日木曜日

李陵 中島敦


李陵が面白い。 匈奴と戦った漢の武帝の時代の司馬遷、蘇武、李陵という3人の逸材の話だ。 中島敦の小説、青空文庫45ページ足らずだが、出来の良い映画1本しっかり見たという気分。 古くさい文体が紀元前一世紀の男臭さい武人にはピッタリ。

2012年12月15日土曜日

加賀藩下屋敷と石神井川

師走の休日、15人ほどの建築仲間は午後0:30、JR板橋駅に集まった。 池袋から一駅だが、ボク自身ははじめて降りた駅、小さな改札口を出ると雨脚は強まってきた。 ここのところ天気予報は時間単位でもよく当たる。 
時間通り集まった仲間たち、再会の挨拶もそこそこに年末飾りの提灯で埋められた駅前広場を通りぬけ、まずは近藤勇の墓を参る。 友人が準備した今日の街歩きメモ「北区に残る戦争遺跡を訪ね 地域遺産の保存と活用を考える」のトップに新選組の祭祀を目的とする最初期の供養塔として貴重とある。 
今日のテーマは東京の城北地域の景観と歴史、その主役は加賀前田藩下屋敷と石神井川。 武蔵境で玉川上水から分水され開削された千川上水は城北地域の尾根を進み、板橋駅あたりから北は石神井川、南は妙正寺川へと流れていく。 
今は暗渠のため見えないが、埼京線に並行し北に向かい、中山道(国道17号)を越えると程なく石神井川。 暗渠となった千川上水が石神井川に流れ込む放水口、その周辺がかっての加賀藩下屋敷の21万坪。 その後、明治新政府は3万坪の敷地に陸軍の西洋式火薬製造所や石神井川を動力とした火薬製造を行ったことから、この地には旧陸軍省の主要施設の幾つかが作られることになった。
 はじめて歩いた石神井川、葉も落ちた桜の木の大木が並び、技術的処理で清流化した水にはマルマル太った鴨が群れていた。(旨そうな=笑い) 冷たい雨が降る初冬の街歩きだが、まだまだ知らない都心の景勝地。 それほど寒くはない午後の気の置けない仲間たちとの散歩は何とも楽しい。
 夜間人口が最も高い地域の割には高層マンションはなく、その分、コンビニよりも小さな商店が軒並み健在。 戦争遺産の建物と環境も区民センターや東京一の図書館や公園に転用され、なんとも心豊かな半日。 街歩き後の忘年会のことを知らず、今日は家族との夕食の約束を守るため、ボクだけ友人たちと別れた。 十条駅で電車を待つと、これもまた時間通り、冷たい雨はピタリと止んでいた。