2012年6月21日木曜日

ラフマニノフの序奏と12の変奏 


芸大定期を聴く、ラフマニノフのピアノコンチェルトとシンフォニー。
重くて暗いロシアの管弦楽曲はボクの体質にあわない。
叙情的なメロディーも甘すぎる、まとわりつかれるような感覚が、帝政ロシアの建築に似て好みではない。
しかし、ラフマニノフは気に入った。パガニーニの主題による狂詩曲は1934年に作曲された曲ということだが、新しくて古いのだ。
前半のコンチェルト「序奏と24の変奏」、リズムも音色も先入観を持っていたロシアとは全く違っていた。

今日の芸大、尾高氏による定期演奏だが、幸いまだチケットあると知り、曲目も確認せず急遽出かけることにした。先週同様、すっぽりと身体を弦の空間に浸しておきたかったから。
 会場はいつものように大学構内奏楽堂、明るくニート、椅子も改善され音楽を聴くには絶好だ。江口氏のピアノは緩急、強弱、高低、この曲のスピード感ある多彩な音の変化を息を飲むような感覚で紡いでいく。
後半の交響曲第2番も素晴らしい。解説では「息の長いフレーズはときに壮大な叙事詩のようでもあり、移りゆく景色に目をやるように叙情的でもある」、全くその通り。4楽章の交響曲としてはたっぷり一時間、まさに朗々としたロシア音楽そのもの。
しかし、CDを聴き飽き、すっぽり音楽のお風呂の中に浸っていたいボクにとっては望むとおりの気分の良さ。
時々、映画音楽のようなメロディーが流れる。そう、考えてみると、ラフマニノフはオペラのプッチーニに似ているかもしれない。
音楽は判りやすい、聴く人の思いはどうであろう、すっかり乗せられる。終わってみると、涙を流した後のカタルシス、いや風呂上がりのさっぱり気分だ。