2012年4月24日火曜日

ドン・ジョヴァンニ 

ドン・ジョヴァンニ、オペラパレスで観る。 4階中央席から観るオペラの舞台は、ほぼ正方形のプロセニアムアーチ(額縁)の中のまるで絵画を見ているような印象。
17世紀のヴェネツィアオペラはスペクタクルな動く絵画として、アルプスの北から訪れるグランドツァー客を魅了していたと言われている。
DVDで見るラ・スカラやメトのヴェルディー・オペラは時々、あれこの舞台、カラヴァッジョの絵画そのものと感じさせることがある。

今日の舞台はまさに絵本の中の世界のようだ。 幕が開いてのドンナ・アンナが誘惑され、騎士長が殺される水辺のシーン、ツェルリーナとマゼットの結婚パーティのシーン、二幕の森の中、そしてドン・ジョヴァンニの館での晩餐シーン、きらびやかに着飾った主役ばかりか、ダンスに興じる村人たち、館の召使いたち、そして晩餐で演奏する楽師たち、みな色鮮やかに18世紀特有のシンメトリーを強調した舞台の中で躍動する。

本公演の舞台はさすがに豪華、視覚的にしっかりと演出されている。 そして、前回のオテロに引き続き今日もまた舞台はヴェネツィア。 17世紀のグランドツァー客と同じように、オペラパレスの舞台はヴェネツィアがピッタリのようです。 そうだ、2008年のこの劇場でのドン.ジョバンニもたしか、ヴェネツィア。
この公演のカヴァー歌手による演奏会形式のオペラの感想はすでにブログにした。 http://leporello.exblog.jp/18078516/ その内容は偏見ばかりのドン・ジョヴァンニ解説だが、今日の舞台はまったくオーソドックス。

まさにドン・ジョヴァンニ(マリウシュ・クヴィエンチェン)とドンナ・アンナ(アガ・ニコライ)が主役のオペラです。 内容は勧善懲悪、誰にでもわかりやすい演出です。 一つ面白かったのは、終幕のアトリビュート。 バラの花束、遊園地のナイトの馬、墓にかかる黒いリボン、そしてコートとカタログ。
大きな女性のマリオネット(カタログの歌の背景でドン・ジョヴァンニが操る)は残りましたが、誰が何を手にし、舞台から消えたか、分りやすい。
そして気がつくのは、モーツアルト・オペラすべてに言えること。
二重唱、三重唱、六重唱、どのアンサンブルもみな力強く美しい。
さらに当然、今日はフルのオーケストラ。
緩急のメリハリのあるピットからの響きはやはり本公演ならではの感動でした。 http://www.atre.jp/12giovanni/