2012年3月24日土曜日

カステロベッキオ美術館

ヴェローナのカステロヴェッキオ、スカルパが改装した美術館。
ヴェネツィアに生まれ、ヴェネト一円で仕事をし、松島で客死した彼は想像としての「水と東洋」を快楽的とも言えるデザインで空間とディテールに置き換えた、まさに20世紀の巨匠。

フランスでコルに学んだ丹下・前川の機能的でモラリティ高い建築が手本であった学生時代、建築雑誌の中のスカルパのデザインは禁断の貴族的世界に踏み込むような感覚だった。 
やがて、建築修行に見切りをつけ、独立という名の失業を得た20代後半、持つ物は金ではなく時間、片言の英語のみで一人、イタリアのヴェローナとヴィチェンツァを目指した。  

Youtubeにアップされていたこの映像は、その時の印象そのもの。 
制作はElena Mariottiとあるが、これは「建築紹介」ではなく文字通り写真家の「見る快楽」。
ボクも体験したカステロヴェッキオが、ものの見事に音と映像となって表現されている。
そう、「建築は詩」と実感したのもこの体験。
詩人スカルパがボクにまったく新しい建築を開示したその瞬間だ。
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