2012年3月11日日曜日

フィレンツェの悲劇 スペインの時 

オペラ座研修所公演はここのところほぼ毎回足を運んでいる。昨年も同じ日、そう2011年3月11日、演目はプッチーニの外套。その内容は素晴らしく、大いに満足している途端の大地震、当然、公演は中止になった。幸い、この日の演目は中劇場だけ、係員の周到な配慮で2時間館内に退避し、6時過ぎ歩いてだが無事自宅に戻った。 http://leporello.exblog.jp/15557533/ だからという訳ではないが、今年もまた可能なら同じ日と思い、「スペインの時、フィレンツェの悲劇」のチケットを手に入れた。幸い会員である特権を利用し、発売早々手に入れる。今日、出かけてみると11列の40番。なんと一階中央の特等席ではないか。 演目はチョットユニーク、ラヴェルの「スペインの時」とツェムリンスキーの「フィレンツェの悲劇」。二つのオペラを一つの舞台で、それもあたかも一つのオペラの「悲劇/喜劇」のような構成で演出されていた。 個人的な趣味の問題だろうが、正直なところ先に演じられた「フィレンツェの時」は全くいただけない。原作はオスカー・ワイルドということだが、ボクの印象は「不条理なやすっぽい性愛劇」。いくらクピドの悪戯とはいえ、描かれる人物はイメージするのもお粗末、音楽もつまらない。舞台はフィレンツェの広場だが歌はドイツ語。音楽の印象は全く苦手なバルトークの「青ひげ公の城」のイメージだ。しかし、演じていた3人の歌手が不満足であった訳ではない。オーケストラが勝ち過ぎ、特等席にいても聴きにくい歌唱だが、美しい歌声であることはたしかだった。 後半の「スペインの時」は面白かった。こちらはフランス語。イタリア・ファンであるボクにはやや違和感あるが、もともとラヴェルの音楽は大好きだ。そしてこちらは喜劇。舞台はイタリア、中味はフランス風艶笑譚。ボクの好みのラベルのリズムに4人の主役のコケティッシュな歌唱と演技。 かわいいコンセプシオン、本当は上田さんで観たかったが今日は吉田さん。しかし、彼女も高音が響き、オケに載り最後まで観ていて、いや聴いていて楽しかった。