2011年7月23日土曜日

ハドリアヌス帝の回想、再読

ユルスナールの覚え書きより。 「人が生きるべき選ぶ土地、時代を離れて人が自分のために建てる目には見えぬ住み家。 わたしはティブルに住んだ。 そしてそこで死ぬであろう、ハドリアヌスがアキレウスの島で死ぬように。」 知りたかったことがようやっと判った気がする。 ユルスナールに半世紀にも渡り「ハドリアヌスの回想」を書き続けさせたものはなんであったのか。 やはりヴィラ・アドリアーナの建築体験。 それも彼女を古典世界に導いた、しかし、導きつつ早世した父親とのおもいで。 再読し、無謀にもいま、そんなことを考えている。 hiroyuki kato/iPhone

2011年7月16日土曜日

夜想曲 カズオ・イシグロ 

短編集は現代のイギリスでは珍しいそうだ、それもこの作家の作品というから興味深い。 カズオ・イシグロ「夜想曲集」。 題名からの想像通り、内容は5つの都市での音楽と男と女の物語。 しかし、読む前の想像を遥かに超えた、不思議?奇妙?おかしな短編集。 「ベルリンの壁の崩壊から9・11まで」、この想定がキーだろう。 わずかな不協和は何処にでもあり、何処にでもない音楽となって読む人を楽しませる。 Like0