2009年10月2日金曜日

カルメル会修道女の対話


初台の中劇場で初めてカルメル会修道女の対話を聴いた。音楽はプーランク。
音楽・建築を学ぶものにとって1750年前後のヨーロッパ研究は不可欠、と言うのがボクの持論。
明治以降、様々なヨーロッパを見てきたが、不十分なのが彼らの神そしてコスモロジーの崩壊、彼らの言う人間の自由と自律、そしてカントだ。
つまり、ヨーロッパの観念あるいは形而上学を理解出来ていない。

プーランクの最後のオペラは素晴らしい音楽。
ドラマは1794年のテルミドール。
今日の観劇はヨーロッパの核心に触れるチャンスでもあった。
丁寧にドラマの進行に貢献する音楽は間違いなく第一級の現代オペラ。
ドラマはギリシャ以来のヨーロッパの観念の死、現実のみを生きざるを得ない、人間の悲しみをリアリスティックに描いている。

オペラが終われば若い研修生達の熱演に拍手喝采。涙を拭い、胸に残されたもの、それは消えることない、人間が人間として生きるがゆえの寂寥感。
ほんの少しだけ、ヨーロッパの基底が理解出来たような気がした。
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